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COLUMN

プロが教える誌面設計の基本|構成要素から設計の流れをわかりやすく解説

社内報や広報誌、機関誌を作るうえで、
「なんとなく読みにくい」「レイアウトに統一感がない」
と感じたことはないでしょうか?

その原因の多くは、誌面設計の基礎が整っていないことにあります。誌面設計とは、文字の大きさや行間、余白の取り方など、読みやすさと美しさを両立させるための設計図のようなものです。通常は制作会社やデザイナーが担当しますが、編集担当者がその仕組みを理解しているかどうかで、仕上がりのクオリティと制作スピードが大きく変わります。

この記事では、誌面を構成する基本的な要素と設計の流れを、具体的に解説します。

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誌面を構成する基本要素とは?

まずは、誌面を設計するうえで押さえておきたい、基本的な構成要素をご紹介していきます。

誌面を構成する基本的な要素

1. 版面(はんづら、はんめん)

版面とは、本文・画像・図表などが配置される領域のことです。誌面設計は、まずこの版面を設計することから始まります。版面の大きさや比率が、誌面全体の印象と読みやすさを左右するといっても過言ではありません。

版面設計では、「組方向」「級数」「行送り・字送り」「段組み」の4つを具体的に決めていきます。

組方向

文字を読む向きのことで、横組みと縦組みの2種類があります。横組みは情報を論理的に伝えたいときに、縦組みは読み手の感性に訴えたいときに向いています。

日本語の組み方には横組みと縦組みがあり、縦組みでは右綴じ・右開き、横組みでは左綴じ・左開きとなるのが一般的です。

級数

「級(Q)」とは、印刷やデザインの現場で使われる、文字サイズの単位のことです。1級=0.25mmで、書籍や雑誌の本文は11〜14級が一般的とされています。

なお、WordやExcelなどのソフトウェアで使われている「ポイント」とは異なる単位ですが、換算して考えると感覚がつかみやすくなります。

▼「級」と「ポイント」の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

文字の大きさを表す「級」と「ポイント」の違い【知っておきたい編集用語③】

行送り・字送り

「行送り」とは、行の上端から次の行までの長さ、つまり「文字サイズ+行間」のことを指します。歯送りとも呼ばれ、「歯(H)」という単位で表されます。

また、「字送り」とは、文字の中心から次の文字の中心までの長さ、つまり「文字サイズ+字間」のことを指します。字送りも同様に「歯(H)」という単位で表されます。

行送りや字送りは、文章の可読性や全体のバランスに大きく影響を及ぼす重要な要素です。

誌面設計における行送り・行間・字送り・字間・文字サイズのイメージ

段組み

「段組み」とは、文章・画像・図表などをブロックごとに分割するレイアウト手法です。段組みを上手に活用することで、長文でも視線の移動距離が短くなり、誌面の可読性を高めることができます。

2. マージン

「マージン」とは、ページから版面を除いた、上下左右にある余白部分のことです。「余白を削れば情報量が増える」と思いがちですが、マージンの広さは誌面の印象と読みやすさに直結します。

・版面率が高い(余白が少ない)誌面:情報量が多く、活気や華やかな印象を与える
・版面率が低い(余白が多い)誌面:上品でクールな印象を与える

さらに、マージンは、位置によってそれぞれ名称があります。

ノド

本や冊子を開いた際の、綴じ目側(ページ内側)の余白

小口

本や冊子を開いた際の、断裁側(ページ外側)の余白

本や冊子を開いた際の、ページ上部の余白

本や冊子を開いた際の、ページ上部の余白

3. 柱

「柱」とは、マージンに配置される、章・節・項などの見出しのことです。天(ページ上部)または地(ページ下部)に配置するのが一般的で、縦組みでは小口に配置されることもあります。

また、柱には、奇数ページと偶数ページともに柱が配置されている「両柱」と、片方のページのみに柱が配置されている「片柱」があります。

4. ノンブル

「ノンブル」とはフランス語で「数」を意味し、冊子制作においてはページ番号のことを指します。ノンブルをどのように設定するかは冊子によって異なりますが、本文が始まるページを1ページ目とするのが一般的です。

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誌面設計の7ステップ

1. 判型の決定

「判型」とは、A4やB5といった冊子の仕上がりサイズのことです。誌面設計において、まずは冊子のサイズを決めるところからスタートします。用途は配布方法に合わせて選びましょう。

2. 組方向の決定

縦組みか横組みかといった「組方向」を、目的と読者層を踏まえて選択します。社内報や広報誌では横組みが主流ですが、文芸職の強い誌面では縦組みが効果的なこともあります。

3. マージンの決定

誌面設計におけるマージン・版面率の例

マージンの広さは、冊子の用途やデザインの意図、用紙のサイズなどによって異なりますが、10~20mm程度が目安となります。版面率は、文字中心の冊子では60~70%、画像などグラフィックが多い冊子では75~80%が一般的です。
また、無線綴じの冊子では、ノド部分が開きにくくなるため、ノド部分のマージンを広く取っておくとよいでしょう。

4. 級数の決定

目的や読者層に合わせて本文の文字サイズ(級数)を決めます。書籍や雑誌では11~14級が一般的ですが、高齢者向けや読者層が広い場合には、やや大きめに設定するのがおすすめです。

5. 字詰めの決定

版面と文字サイズが決まると、「版面の長さ÷文字サイズ」で1行あたりの文字数を計算することができます。例えば、12級の文字であれば、版面の長さを12級の文字サイズである3mmで割ることで、1行あたりの字数を計算することができます。

【例】版面の長さ90mm ÷ 12級の大きさ(3mm) = 30字

1行あたりの文字数が40字を超えると、視線の移動が大きくなり読みにくくなるため、その場合には段組みを活用するようにしましょう。

6. 行間の決定

一般的に、行間の目安は文字サイズの50~100%とされています。1行が長い場合は行間を広く、短い場合は狭くすることで、視線の移動がスムーズになり、読みやすさが上がります。文字サイズと行間が決まると、自然に行数も定まってきます。

7. 段数・段間の決定

1行あたりの文字数が多くなる場合は、段組みによって適度に分割します。ただし、段数が多すぎると視線の移動が増えて読みづらくなり、逆に少なすぎると間延びした印象になるため、バランスを意識することが大切です。

また、段間についても同様で、狭すぎると文字が詰まって読みにくくなり、広すぎるとレイアウトのまとまりが損なわれます。判型や段数に応じて、適切な断間を設定しましょう。

誌面設計における段数・段間の例

まとめ

誌面設計では、見た目の美しさだけでなく、読みやすさや情報の伝わりやすさが重要です。文字の大きさや行間、余白といった要素の一つひとつが、読者の理解しやすさや情報の届きやすさに大きく影響します。

あらかじめフォーマットをしっかり決めておくことで、ラフ作成や制作会社とのやりとりが円滑になり、その後のレイアウト作業も効率よく進められます。

広報誌や機関誌、社内報などの冊子制作では、コーナーごとに適度な変化を持たせながら、読者が飽きずに読み進められる誌面づくりを意識することが大切です。

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