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「なんとなく」を卒業する色の選び方|色が与える心理的効果と活用法とは?

「資料のデザインを何色にすれば、もっと説得力が増すだろうか?」
「自社のロゴやWebサイトに、どの色を使えば誠実な印象を与えられるだろうか?」

そんな風に悩みながらも、“なんとなく”や直感で色を決めてしまい、後から「なぜこの色にしたのか」と聞かれて答えに詰まった経験はないでしょうか。

実は、人が受け取る視覚情報のうち、約8~9割は色によって左右されるとも言われており、色が与える影響は、私たちが想像する以上に大きいものです。それぞれの色が持つ心理的効果を理解し、用途に合わせて使い分けることができれば、デザインのクオリティが向上するだけでなく、言葉に頼らずとも意図した印象や行動をユーザーに自然と促すことができます。

そこで本記事では、主要な色が持つ効果や心理的イメージを一覧表で解説しながら、具体的な用途や活用シーンについてもご紹介します。

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1. 【一覧表】色が持つ心理的効果・印象・用途

まずは、主要な色が与える心理的効果と、そこから受ける印象、そして具体的な活用シーンを一覧表で紹介します。目的やターゲットに合った色選びの参考にしてみてください。

主な心理的効果 与える印象 代表的な用途
赤色 意欲の促進・エネルギーの活性化 情熱・活力・警告・活動的 セール情報・飲食店のロゴ・購入ボタン
青色 集中力の向上・心身の鎮静 信頼・誠実・知的・清潔 コーポレートサイト・金融・IT
黄色 知覚の刺激・気分を明るくする 希望・注意・活発 注意喚起・子供向けサービス・ポイント
緑色 疲れを癒やす・心身の休息 安心・自然・リラックス オーガニック製品・不動産
オレンジ色 食欲増進・親近感の醸成 陽気・親しみ・社交的 飲食店・スポーツ関連・コミュニティサイト
紫色 精神の安定・感性を刺激 優雅・高級感・神秘的・個性的 エステ・美容・高級ブランド・占い
ピンク色 攻撃性の抑制・幸福感を与える 愛情・柔らかさ・若々しさ・安らぎ 女性向けメディア・スキンケア・小児科
白色 清潔感・広がりを感じさせる 純粋・神聖・無垢・空白 医療・ミニマルデザイン・背景色
黒色 感情を抑える・重厚感 威厳・高級感・洗練・強さ 高級車・高級時計・プロ向けツール
灰色 周囲を引き立てる・中立 穏やか・落ち着き・モダン・安定 背景・補助的な要素

 

2. ターゲットに刺さる色の選び方

ここからは、それぞれの色がもたらす心理的な変化と、デザインにどう活かすべきかを具体的にご紹介します。

2-1. 赤色

赤色は、人間の視覚に最も強く訴えかける色の一つです。交感神経を刺激して体温や血圧をわずかに上昇させる効果があるとも言われており、感情を昂ぶらせたり、エネルギーを活性化させたりする力を持っています。

デザインにおいては「目を引くこと」に長けているため、セールや期間限定の訴求、クリックしてほしいボタンなどによく用いられます。また、食欲を増進させる効果もあるため、飲食店のロゴや看板、メニューデザインには欠かせない色です。

ただし、使いすぎると「圧迫感」や「警告」といったストレスを与える印象を持たせてしまうため、ここぞというポイントで使うのが効果的です。

2-2. 青色

青色は世界的に最も好感度が高い色とされており、赤色とは対照的に副交感神経に働きかけ、心身を落ち着かせる効果があります。冷静さや知性、誠実さを象徴するため、安心感を与えたい場合に非常に有効です。

ビジネスシーンでは、銀行や証券などの金融機関、システム開発などのIT企業、あるいは清潔感が求められる医療機関のコーポレートカラーとして定着しています。誠実でクリーンな印象を最優先したいWebサイトやパンフレットに適しています。

一方で、食欲を減退させる色でもあるため、食品関連のデザインで使用する際は、鮮度や清涼感の表現として活用するなどの工夫が必要です。

2-3. 黄色

黄色は有彩色の中で最も明るく、遠くからでも認識しやすい視認性に優れた色です。心理的には、脳を刺激して理解力や注意力を高めたり、気分を明るく前向きにさせたりする効果があります。

この高い視認性を活かし、道路標識や注意書きのアイコンなど、見落とされてはいけない重要な情報によく使われます。また、明るく親しみやすい印象を与えるため、子ども向けサービスや、ワクワク感を演出したいプロモーションにも最適です。

非常に目立つ色であるため、背景色として広い面積に使うよりも、重要な情報を際立たせるアクセントカラーとして配置することで、その効果を最大限に発揮できます。

▼視認性については、以下の記事で詳しくご紹介しています。

可読性・判読性・視認性とは?読者に伝わる文章作成のコツ

2-4. 緑色

緑色は自然界に多く存在する色であり、安心感や調和を感じさせるリラックス効果が非常に高い色です。目の疲れを癒やしたり、ストレスを緩和したりする生理的な作用も期待できます。

用途としては、オーガニック製品やエコロジー関連のブランド、不動産業や病院など「安心・安定」を伝えたい分野で多く使われます。穏やかな印象を与えるため、ゆったりと情報を読み進めてほしいコンテンツにも最適です。

また、中立的な色であるため、他の色との相性が良く、デザイン全体のバランスを整える役割も果たします。

2-5. オレンジ色

オレンジ色は赤色の情熱と黄色の明るさを併せ持つ、ポジティブでエネルギーに満ちた色です。心理的には親しみやすさや社交性を引き出す効果があり、緊張を解きほぐしてコミュニケーションを活性化させる力があります。

デザインにおいては、赤色ほど強すぎず適度に目立つ色として重宝されます。特に「食欲をそそる色」として知られ、飲食店のWebサイトやアプリ、食品パッケージなどで頻繁に採用されています。温かみを感じさせる色のため、コミュニティサイトやカスタマーサポート、スポーツ関連など「親しみ」や「活気」を伝えたい場面にも最適です。

2-6. 紫色

紫色は、“動”の赤色と“静”の青が混ざり合った色であり、古来より高貴な身分の人が身につける色として高級感や優雅さを象徴してきました。心理的には精神を落ち着かせつつ、想像力や直感力を高める刺激を与えると言われています。

高級感や独自性、神秘性を表現したい場面に適しており、高級エステサロンやコスメブランド、またクリエイティブな芸術分野のデザインによく馴染みます。他との差別化を図りたいブランドにも最適です。

個性が強い色であるため、配色のバランスを間違えると近寄りがたい印象を与えてしまうこともありますが、うまく取り入れることで上質な世界観を演出できる、通好みの色と言えます。

2-7. ピンク色

ピンクは幸福感や愛情、安らぎを象徴する色です。心理的な緊張を和らげ、安心感を与える効果があります。相手との距離を縮めたいときに最適な色です。

デザインの用途としては、美容やコスメ、ファッションといった女性向け分野はもちろん、産婦人科や小児科、介護など、「優しさ」や「ケア」が求められる領域でも多く活用されています。

柔らかく、若々しい印象を与えるため、ターゲットに対して寄り添う姿勢を強調したいコンテンツにおいて、非常に高い効果を発揮します。

2-8. 白色・黒色・灰色(無彩色)

色味を持たない無彩色は、他の色の魅力を最大限に引き立てると同時に、それ自体が洗練された印象を与える役割を担います。

白は清潔感や純粋、無垢を象徴し、情報の視認性を高める背景色として最も多用される色です。余白として活用することで、ユーザーに思考のゆとりを与え、情報の見やすさと洗練されたミニマルな印象を両立できます。

黒は威厳や高級さ、力強さを象徴する色で、全体を引き締める役割を果たします。プレミアムな商品やプロ向けサービスとの相性が良い色です。

灰色は中立的で落ち着いた印象を与え、どの色とも調和しやすいのが特徴です。テキストカラーや補助的な要素としても使いやすく、都会的でモダンな印象を与えたい際にも重宝されます。

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3. 【用途別】色の組み合わせと活用のヒント

単色の持つ効果を理解した後は、それらをどのように組み合わせるかが重要になります。ここでは、特定の目的や用途に合わせて、どのような色が相乗効果を生むのか、具体的なシーン別の配色案をご紹介します。

3-1. 信頼感を重視したビジネスシーンでの配色

企業のコーポレートサイトや、重要なプレゼン資料など、相手に誠実さや安心感を印象づけたい場合は、青を基調とした配色が最も効果的です。

メインカラーに濃いめの青を採用し、背景に白、補助的な要素にグレーを配置することで、清潔感と知的な印象を演出できます。この組み合わせは、金融・医療・ITをはじめ、正確さと信頼性が求められるビジネスシーンで定番とされています。

アクセントを加える場合は、ロゴやポイントとなる要素にだけ彩度の低い紺色や、落ち着いたトーンの緑を添えると、全体の印象を崩さずに、よりプロフェッショナルな印象を強調できます。

3-2. 思わずクリックしたくなるバナー・LPの配色

キャンペーンの告知バナーや、商品の購入を促すLPでは、ユーザーの視線を引きつけ、行動を喚起する“動”の配色が求められます。

全体は白や薄い灰色で読みやすく整えつつ、最も重要な「申し込む」「購入する」といったボタンには、補色関係にある赤やオレンジを配置しましょう。周囲の色とのコントラストを強めることで、視線が自然とボタンへ誘導され、クリック率の向上が期待できます。

ただし、ページ全体を派手な色で埋め尽くしてしまうとどこが重要か分からなくなり、ユーザーの離脱を招くため注意が必要です。

3-3. リラックスや安心を届けたいサービス・店舗の配色

カウンセリングルーム、スパ、カフェ、オーガニック製品を扱うWebサイトなど、ユーザーに「癒やし」や「心地よさ」を提供したい場合は、アースカラーを中心とした配色が最適です。

自然を象徴する緑色をメインに、土や木を連想させるベージュやブラウンを組み合わせることで、空間に温かみと安心感が生まれます。さらに、アクセントとして淡いピンクや柔らかな黄色を加えると、優しさや親しみやすさが強調されます。

彩度を抑えた「くすみカラー」を選ぶことで、視覚的な刺激を和らげ、ユーザーが長く滞在したくなるような落ち着いた空気感を演出できます。

▼デザインの配色については、以下の記事で詳しくご紹介しています。

デザインの配色の基本とは?色の組み合わせ方・配色ルール・便利なツールを紹介

4. まとめ

ここまで、色が持つ心理的な効果と、その活用方法についてご紹介しました。色選びに正解はありませんが、「なぜその色を選んだのか」という意図は、きっと受け手の心にも伝わっていきます。

例えば、今作成している資料のメインカラーを1つ、根拠を持って選び直してみる。あるいは、日常で目にする広告やWebサイトの色使いに対して、制作者がどのような意図でその色を選んだのかを想像してみる。そうした小さな積み重ねが、自然と色を見る視点を養い、表現の幅を広げてくれるはずです。

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