取材・撮影・原稿整理・校正など、広報誌・機関誌専門の編集業務委託・BPOサービス【Edit Partners】

TEL : 03-3267-8211(受付時間:平日 10:00〜17:00)

編集に関するお役立ちコラム

COLUMN

広報誌のデジタル化を成功させるには?方法・注意点・進め方を解説

環境問題への配慮やコスト削減、DXの推進などを背景に、広報誌や社内報、機関誌などのデジタル化を検討する企業・自治体が増えています。

そんななか、デジタル化を検討しているものの、「何から始めればよいのかわからない」「紙媒体をなくすのは不安」「デジタル化して読んでもらえるのだろうか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

広報誌をデジタル化することで、印刷・配送にかかるコストの削減や、アクセスデータの分析など、さまざまなメリットが期待できますが、一方で、紙の広報誌をそのままPDFにするだけでは、デジタル化のメリットを十分に活かせない場合もあります。

そこで本記事では、広報誌のデジタル化の方法やメリット・デメリット、デジタル化する際の注意点、成功させるためのポイントについて詳しく解説します。

取材・撮影・原稿整理・校正など、広報誌・機関誌専門の編集業務委託・BPOサービス

1. 広報誌のデジタル化とは?

広報誌のデジタル化とは、これまで紙で発行していた広報誌を、PDFやデジタルブック、Webページなどのデジタル媒体で閲覧できるようにすることです。

例えば、次のような方法があります。

・PDF化してWebサイトに掲載する
・デジタルブックとして公開する
・Web記事として再構成する
・紙の広報誌とデジタル版を併用する

「デジタル化」というと「紙をなくしてWebに移行する」というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、必ずしも紙媒体を廃止する必要はありません。広報誌のデジタル化では、「どの媒体で公開するか」だけでなく、「誰に、何を、どのように届けたいか」を考えたうえで方法を選ぶことが重要です。

2. デジタル化する4つの方法

広報誌をデジタル化する4つの方法

広報誌のデジタル化にはいくつかの方法があり、それぞれ特徴が異なります。

2-1. PDF化する

紙の広報誌をPDFデータにして、Webサイトなどで公開する方法です。

既存の誌面を活用できるため、比較的取り組みやすいのが特徴です。紙面のデザインやレイアウトをそのまま残したい場合にも適しています。

一方で、紙の誌面をそのままPDF化すると、スマートフォンでは文字が小さくなったり、ページを拡大・縮小しながら読む必要が生じたりすることがあります。

そのため、単に紙媒体をPDF化するだけでなく、スマートフォンやタブレットでの閲覧を想定し、デジタルで読みやすい形に再編集することが大切です。

2-2. デジタルブック化する

紙の冊子に近い感覚で閲覧できるよう、広報誌をデジタルブックにする方法です。ページをめくるような操作で閲覧できるため、冊子としてのデザインや構成を活かしやすいというメリットがあります。

また、サービスによっては、動画やリンクを設定できるなど、紙媒体にはない機能を利用できる場合もあります。

「紙の広報誌らしさを残しながらデジタル化したい」という場合に適した方法です。

2-3. Web記事として公開する

広報誌の内容をWebページとして公開する方法です。

Web記事であれば、スマートフォンでも読みやすいように情報を再構成できるほか、関連ページへのリンクや動画なども取り入れやすくなります。また、検索エンジンからの流入を期待できる点も特徴です。

ただし、紙の広報誌をそのままWebページにするのではなく、Webで読みやすい文章量や見出し、レイアウトに再構成する必要があります。

自治体などでは、以下のようなプラットフォームを活用するのも一つの方法です。
【参考】
マイ広報紙
マチイロ

2-4. 紙とデジタルを併用する

紙の広報誌を残しながら、内容や対象者に応じて、紙とデジタルを使い分ける方法です。

例えば、鮮度が重要な情報や更新頻度が高い情報、動画・リンクを活用したい情報はデジタル版で発信し、保存しておきたい重要なお知らせや、手元でじっくり読んでもらいたい内容は紙で届けるなど、情報の特性に応じて媒体を使い分けます。

また、すべての読者をデジタルへ移行するのではなく、紙を必要とする人には紙で届け、Webやデジタル版を利用する人にはオンラインで届ける方法もあります。

特に、読者の年齢層が幅広い場合や、紙媒体をなくすことに不安がある場合は、紙とデジタルの特性を活かしたハイブリッド型も有力な選択肢になるでしょう。

取材・撮影・原稿整理・校正など、広報誌・機関誌専門の編集業務委託・BPOサービス

3. 広報誌をデジタル化するメリット

広報誌のデジタル化には、コストや情報発信、閲覧性など、さまざまな面でメリットがあります。

3-1. 印刷・配送コストを削減できる

デジタル化によって紙の使用量を減らせるため、印刷費や配送費などの削減につながります。特に、発行部数が多い広報誌や、全国・広域に配布している広報誌では、コスト削減の効果が大きくなるでしょう。

ただし、デジタル化すれば必ずコストが下がるわけではありません。デジタルブックやWebサイトの制作・管理費など、新たに発生する費用もあるため、紙とデジタルの両方にかかるコストを比較して検討することが大切です。

3-2. 情報をスピーディーに届けられる

紙媒体では、原稿作成から印刷、配送までに一定の時間が必要です。

一方、デジタル媒体であれば、情報を公開後すぐに届けることができます。また、Webページなどであれば、公開後に内容を修正・更新することも可能です。

そのため、タイムリーな情報発信を重視する場合には、デジタル化が有効といえるでしょう。

3-3. 場所や時間を問わず閲覧できる

デジタル化した広報誌は、PCやスマートフォン、タブレットなど、インターネットに接続できる端末があれば、いつでもどこでも閲覧できます。

紙媒体のように「手元に届かなければ読めない」という制約がなく、読者が好きなタイミングで情報を確認できる点は、大きなメリットといえるでしょう。

また、物理的な配布範囲に左右されにくくなるため、紙媒体では届けにくかった人にも情報を届けやすくなります。

3-4. アクセス状況を分析できる

デジタル化の大きなメリットの一つが、アクセス状況を把握できることです。Webページなどで公開すれば、アクセス数や閲覧されたページなどを分析できます。

「どの記事がよく読まれているのか」「どこからアクセスされているのか」といったデータを、次号の企画やコンテンツ改善に活用できる点は、紙媒体にはない特徴です。

3-5. 動画やリンクなどを活用できる

デジタル媒体では、紙面だけでは表現しにくかった動画やWebページへのリンクなどを取り入れることができます。

写真に加えて動画を掲載したり、詳しい情報を掲載したWebページへリンクを貼ったりすることで、より詳しい情報を読者に届けることができます。

3-6. 環境への負荷を軽減できる

デジタル化によって紙の使用量が削減できるほか、印刷・配送にともなう環境負荷を抑えられることもメリットの一つです。

環境への配慮が企業や自治体に求められるなか、ペーパーレス化の取り組みの一つとして、広報誌のデジタル化が検討されるケースもあります。

4. 広報誌をデジタル化するデメリット・注意点

広報誌のデジタル化にはさまざまなメリットがある一方で、注意すべき点もあります。

4-1. デジタル機器に慣れていない人には届きにくい

デジタル版の広報誌は、PCやスマートフォンなどの端末からアクセスする必要があります。そのため、デジタル機器の操作に慣れていない人にとっては、紙よりも閲覧のハードルが高くなる可能性があります。

特に、幅広い年齢層を対象とする広報誌では、「デジタル化すれば全員が便利になる」と考えず、読者層に合わせた配布方法を検討することが重要です。

4-2. 情報が読者に届かない可能性がある

紙媒体は、手元に届くことで自然と目に触れる機会があります。一方、デジタル媒体は、読者が自らアクセスしなければ内容を見てもらえません。

また、インターネット上には膨大な情報があるため、発信した情報が他のコンテンツに埋もれてしまうこともあります。

そのため、デジタル化する際は、広報誌を公開するだけでなく、WebサイトやSNS、メールなどからアクセスできる導線を設け、読者に存在を知ってもらうことが重要です。

4-3. スマートフォンでは誌面が読みにくくなる場合がある

紙の広報誌は、見開きやページ全体のレイアウトを活かして情報を見せることができます。

しかし、同じ誌面をスマートフォンで表示すると、文字や画像が小さくなり、読みづらくなることがあります。

特にPDFの場合は、ページ全体を表示すると文字が小さくなり、読むために拡大・縮小を繰り返さなければならない場合があるため、注意が必要です。

4-4. 制作・運用のためのコストや手間が発生する

デジタル化には、公開する媒体やシステムによって、制作費・利用料・管理費などが発生します。また、WebサイトやSNSを継続的に更新する場合は、担当者の作業負担が増える可能性もあります。

デジタル化を進める前に、必要な費用や作業を洗い出し、無理なく継続できる運用体制を整えておくことが大切です。

広報誌のデジタル化にかかる費用

広報誌のデジタル化にかかる費用は、選択する方法や制作内容によって異なりますが、例えば、次のようなものがあります。

デジタル化の方法 主な費用
PDF化 データ作成・編集費、サーバーの管理費 など
デジタルブック化 制作費、サービス利用料 など
Web記事化 Webサイト制作費、編集費、管理費 など
紙とデジタルの併用 印刷費+デジタル化にかかる費用

 

「紙を使わなくなるから、その分すべて安くなる」とは限りません。デジタル化を検討する際は、初期費用だけでなく、発行・更新・運用を含めたトータルコストを確認することが大切です。

取材・撮影・原稿整理・校正など、広報誌・機関誌専門の編集業務委託・BPOサービス

5. デジタル化を成功させる5つのポイント

広報誌をデジタル化して効果的に運用するためには、単にWeb上に公開するだけではなく、読者が「読みたい」と思える仕組みを作ることが重要です。

5-1. PCやスマートフォンで読みやすい誌面にする

デジタル化する際には、紙の誌面をそのまま掲載するのではなく、PCやスマートフォンなどのデジタル媒体でも読みやすいように、見せ方を検討しましょう。

例えば、情報量や文字サイズ、レイアウトなどを調整することで、デジタルでも読みやすいコンテンツになります。

5-2. 紙にはないデジタルならではの要素を取り入れる

紙では実現しにくい動画やリンクなどを活用することで、デジタル化のメリットをより活かすことができます。

例えば、インタビュー記事に動画を組み合わせたり、イベントの様子を写真と動画の両方で紹介したりする方法があります。

5-3. 読者がアクセスしやすい導線を作る

先述のとおり、デジタル媒体は、公開しただけでは読者に届きません。公開したことが知られなかったり、他の情報に埋もれてしまったりする可能性があります。

そのため、Webサイトの目立つ場所にリンクを設置したり、メールマガジンやSNSで紹介したりするなど、読者が広報誌にたどり着くまでの導線を設計しましょう。

また、すべての内容を一度に紹介するのではなく、「今号のおすすめ記事」など、興味を持ってもらいやすいコンテンツを切り口に誘導するのも一つの方法です。

5-4. 紙との併用を含めて配布方法を設計する

デジタル化するからといって、必ずしも紙を完全になくす必要はありません。

例えば、紙の広報誌を必要とする読者には紙で配布し、Webではより詳しい情報を掲載するなど、それぞれの媒体の特徴を活かす方法があります。

「紙かデジタルか」の二択ではなく、読者にとって最も情報を受け取りやすい方法を考えることが重要です。

5-5. アクセスデータを分析して改善する

デジタル化した広報誌を効果的に運用するには、公開後の効果測定と改善が欠かせません。

例えば、

・どの記事がよく読まれているか
・どこからアクセスされているか
・どのページで離脱しているか
・スマートフォンとPCのどちらが多いか

などを確認しましょう。

こうしたデータを次号の企画やコンテンツづくりに活用することで、読者のニーズに合わせた改善につなげられます。

▼機関誌向けの企画立案のポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。

機関誌の企画の立て方|マンネリ化を防ぐ5つのポイントとアイデアの考え方

6. 広報誌をデジタル化する6つの手順

実際に広報誌をデジタル化する際は、次のような流れで進めるとスムーズです。

広報誌をデジタル化する手順

6-1. 目的・課題を整理する

まず、なぜ広報誌をデジタル化するのかを明確にします。

例えば、

・印刷・配送コストを削減したい
・より多くの人に情報を届けたい
・スマートフォンでも読めるようにしたい
・情報発信のスピードを上げたい
・閲覧状況を分析したい

など、現在の広報誌が抱えている課題を洗い出しましょう。

目的が明確になれば、必要な機能や適したデジタル化の方法も選びやすくなります。

6-2. 読者と閲覧環境を整理する

次に、媒体の読者層を整理します。

年齢層や利用している端末、閲覧する場所・タイミングなどを考えることで、適したデジタル媒体を検討できます。

例えば、スマートフォンからの閲覧が中心であれば、スマートフォンでの読みやすさを重視する必要があります。

6-3. デジタル化の方法を決める

目的や読者層を踏まえて、PDF・デジタルブック・Webサイト・紙との併用など、適した方法を選びます。

「費用を抑えたい」「紙のデザインを活かしたい」「より多くの人に見てもらいたい」など、重視するポイントによって適した方法は異なります。

デジタル化の方法が決まったら、コンテンツ制作や配信にかかる予算やリソースを検討し、スケジュールを設定しましょう。

6-4. デジタル向けにコンテンツを調整する

デジタル化の方法に合わせて、実際に掲載するコンテンツを整えます。

Webサイト向けに記事を再構成したり、文章量や見出しを調整したり、動画や関連ページへのリンクを追加したりします。

紙の広報誌をそのまま掲載するのではなく、スマートフォンでの読みやすさや、デジタルならではの機能を考慮して制作しましょう。

6-5. 公開・配信する

コンテンツが完成したら、Webサイトやデジタルブックなどで公開します。

読者に情報が届くよう、WebサイトやSNS、メールマガジンなどを活用して周知することも重要です。

6-6. 効果測定・改善を行う

公開後は、アクセス数や閲覧状況などを確認し、どのようなコンテンツが読まれているのかを分析します。

効果測定の方法としては、Googleアナリティクスや読者アンケート、SNSのエンゲージメントなどがあります。

一度デジタル化して終わりではなく、効果を確認しながら次号の企画や誌面づくりに活用することで、読者満足度の向上につながるでしょう。

▼読者アンケートの作り方は、以下の記事で詳しく解説しています。

読者アンケートの作り方とは?質問例・回答率アップのコツを解説

7. まとめ

広報誌のデジタル化には、印刷・配送コストの削減や情報発信の迅速化、閲覧性の向上、アクセスデータの取得など、さまざまなメリットがあります。

一方で、デジタル化しただけでは読者が増えるとは限らず、デジタル機器に不慣れな人への配慮や、スマートフォンでの読みやすさ、公開後の導線設計なども考える必要があります。

そのため、デジタル化すること自体を目的にするのではなく、紙とデジタルそれぞれの特性を活かし、読者にとって読みやすく、必要な情報が届く仕組みを考えることが重要です。

「広報誌をデジタル化したいけれど、どのようにコンテンツを作ればよいかわからない」「紙の広報誌をWeb向けに編集したい」といった場合は、編集・制作の専門会社に相談するのも一つの方法です。

本記事で紹介した方法やポイントを参考に、自社の広報誌の目的や読者層に合ったデジタル化の方法を検討してみてはいかがでしょうか。

取材・撮影・原稿整理・校正など、広報誌・機関誌専門の編集業務委託・BPOサービス

関連記事COLUMN

編集業務に関するご相談はこちら

「取材だけお願いしたい」
「この記事だけ作成してほしい」といったご依頼も可能です。
企画・取材・撮影・記事作成・校正など
編集に関するあらゆるお悩み、お気軽にご相談ください。